さらばコスト垂れ流し!SUUMO・HOME’Sからバンバン来場するマル秘施策 - 戸建分譲総研

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さらばコスト垂れ流し!SUUMO・HOME’Sからバンバン来場するマル秘施策

多くの住宅関連企業(工務店)でSUUMOやHOMESなどのポータルサイトを活用しているのではないでしょうか。一方で、ポータルサイトは資料請求ばかりで契約に繋がらない、といった声もよく聞きます。

 

今回はそのような状況に対してどのように対処するかについてお伝えいたします。

 

では本日の目次をお示しいたします。

 

住宅業界の集客構造におけるポータル反響の位置付け

 

まず住宅業界の集客全体について触れてみたいと思います。集客構造には大きく「媒体」「販売ルート」「企画」が存在します。媒体は販売ルートにどのような手法で来場・アポにつなげるか、を指します。販売ルートは展示場や見学会・店舗など見込み客と対面接点を持つ場所を指します。また、企画は販売ルートに呼び込む為にどのような企画を行うかを指します。

 

 

企画に示している物件案内は展示場であれ見学会であれその物件を紹介するという意味合いになります。物件案内以外にも相談会やセミナー、ワークショップなど様々な企画が行われています。近年ではこの企画自体がオンライン化されつつあります。

 

今回のテーマになるポータル反響はまさにこの媒体における⑥のリード管理に位置づけられます。

 

まず住宅業界の反響について整理をしましょう。住宅業界の反響は下の図にあるように、大きく5つあります。

 

 

資料請求・会員登録・問い合わせなどはリード反響と呼ばれ質の低い反響を指します。一方で来場・アポイントなどは、誘致反響と呼ばれ質の高い反響を指します。多くのポータルサイトは、一つ目のリード反響を増やす、といった構造で作られている為来場やアポに繋げなければ全く意味がありません。では、このリード反響をどうアポや来場に繋げるのかについてお伝えします。

 

ポータル反響の正しい担当分けとは?

 

下の図をご覧ください。ポータル反響(以下リード)については2種類存在します。

 

 

反響から1ヶ月以内のリードは比較的熱が高い為ホットリードと言います。一方で反響から1ヶ月以降のリードは熱が下がっている為コールドリードと言いいます。ホットリードは営業が電話重視でタイミングを意識して行うことが重要でありコールドリードは集客部がメールを重視し頻度を意識して行うことが重要です。

 

対応フローを図にすると下のようになります。

 

 

ホットリードに対し、1ヶ月間は営業がアポイントを取得する為に動きます。そしてアポイントや来場に繋がらなかった場合はコールドリードになり、集客部がメールを送る流れになります。ここからは、ホットリードとコールドリードに分けて、ポータルサイトの反響対応についてご説明いたします。

 

アポ取りのポイント①発信方法

 

まず、ホットリードに対しては大きく三つのポイントがあります。発信方法・発信内容・発信頻度&タイミングになります。下の図をご覧ください。

 

ポータル反響に電話を行った際の掛けた回数と繋がった回数をまとめたものになります。

 

 

弊社の調査によると、電話をし続けて、5回以降繋がらなかった場合はほぼ電話に出ません。一方で5回までは忙しくて出れない人が混じっていますので5回を目処に電話を行うことが重要です。

 

では5回以上かけて繋がらなかった場合はどうすればいいのでしょうか。結論から言えばメールやSMSを有効活用することが重要です。電話はしたくないがメールやSMSでの会話であれば問題ない、といった見込み客は多くいますので電話にこだわらずに接触を狙いましょう。

 

 

アポ取りのポイント②発信内容

 

二つ目の発信内容ですが、端的に言えば「どのようなことをお伝えし、アポや来場につなげるか」を指します。

 

伝える内容こちらの3つになります。

 

自己開示を行う

対面だけでなくメールや電話においても相手の素性が分からなければ人は警戒します。自己紹介などのコンテンツを用意することで警戒心を解除することが重要です。

 

メール・SMSに限りますが下の図のように、YouTubeなどに自己紹介動画をアップし、閲覧してもらう体制づくりが重要です。こちらは単純接触の原則といった考え方に沿った取り組みになります。

 

 

単純接触の原則は接触回数が増ればその分好感度が上がるという考え方です。ですから対面ではなくとも、自己紹介動画を定期的に見てもらうことにより、信頼性を構築することでアポや来場に繋がりやすくなるという考え方です。

 

 

メリット訴求を行う

アポであれ来場であれ、「どのようなメリットがあるのか」を訴求することが重要です。相手が「アクションを起こしたい!」と思うような訴求を行うことが重要です。

 

選択肢を広げる

アポや来場においては実際に来場してもらうだけでなく、オンラインでの実施などの選択肢も必要です。また、時間が取れないケースも多い為、20分ほど時間を頂くなどの選択肢を工夫することが重要です。

 

下の図は実際にメリット訴求と選択肢の拡大をしている発信内容事例です。単に店舗に来ませんか、といった案内ではメリットが伝わらない為来場やアポイントに繋がりません。ですから、店舗に来場するとどういったメリットがあるか、を緻密に分かりやすく伝える必要があります。

 

また、最近ではオンライン打ち合わせや短時間打ち合わせなど様々な選択肢を伝えることも重要です。図のようにSMSやメールは文面、電話の場合は口頭で伝えることが重要です。

 

 

アポ取りのポイント③発信頻度・タイミング

 

三つ目の熱感に関してですが、ホットリードの場合は電話をするタイミングが非常に重要です。

 

リードは反響したタイミングが熱感が最も高く、来場・アポに繋げやすいことはお分かりでしょう。またそれだけでなく、当然ながら反響したタイミングが最も手が空いており、電話が繋がりやすいと言えるでしょう。

 

 

下の図は10分以内に電話対応した場合と5分以内に電話対応した場合のアポ率を比較したデータですが、なんとたった5分で4倍の違いがあることが分かりました。ですから、ホットリードについては即時対応が非常に重要であるということが言えるでしょう。

 

 

メール配信のポイント①発信方法

 

続いては、コールドリードになります。ポイントは大きく2点あります。発信内容と発信頻度タイミングです。発信内容については下の図をご覧ください。簡単に説明をしていきます。

 

 

一つ目が、本文に名前を差し込むことです。名前を差し込むことで、自分ごとと捉えて頂きやすくなりますので、開封率が非常に上がります。

 

二つ目が、冒頭でメール内容に触れることです。長いメール文章は読まれませんし、仮に短くても最初に用件を伝えなければ、丁寧に見てくれることは難しいでしょう。

 

三つ目が要件を太文字文字サイズを大きくして強調することです。見込み客は忙しい中でメールを見ておりますので、全てを一語一句読んでくれるわけではありません。ですから読んでほしい部分を正確に強調することが重要です。

 

4つ目がメッセージに関する画像を掲載することです。メッセージはテキストよりも画像の方が情報量が多く、関心を引きやすい傾向にあります。ですから、画像などを十分に使いながら、アピールをすることが重要です。

 

5つ目が、クリックボタンを目立たせることです。こちらについても、ボタンが押されなければ、ホームページに到達することは出来ませんので、注意深くアピールすることが重要です。

 

そして、次はあくまでシンプルに掲載することです。要件を中心に、伝えたい内容をシンプルに伝えるということが非常に重要です。シンプルに文面を整理することで読まれる確率が高まります。

 

最後に先ほどと同じように、自己紹介や会社紹介動画を掲載しましょう。先ほどの営業の事例と同じように、単純接触の法則を活用して集客部も認知をしてもらう必要があります。

 

メール配信のポイント②発信頻度・タイミング

 

続いてメールの発信頻度とタイミングになります。結論から言えば下図にあるように、コールドリードについてはいかに接点を持つか、が重要になる為、先程のアポとは打って変わってタイミングではなく頻度が重要になります。ではどのような頻度でメールを配信すればいいのでしょうか。

 

 

 

まずはこちらの図をご覧ください。商品ブランディングを行う際の考え方をまとめた図になのですが、ブランディングを行う上では、助成想起と純粋想起が重要です。助成想起はあるブランドを見た際にあの住宅会社知っている、と想起させることであり純粋想起とは家が欲しいと思ったタイミングで自社ブランドを想起してもらうことです。

 

 

実はメールにおいては、この自社を想起してもらう上で非常に重要な役割なのです。

 

下の図のように住宅検討客は常に住宅のことを考えているわけではありません。

 

 

図で言えば、広告を見たタイミング、CMを見たタイミング、自宅で魅力を感じたタイミングなど様々なポイントで住宅会社を想起します。その際自社を想起してもらう為には、定期的に自社と接点を持ち続けるといったことが重要になります。その役割を担う媒体がメールなのです。タイミングを合わせることは難しいですが、検討熱が上がったタイミングでたまたま自社のメルマガが届く、といった構図を作ることが重要です。

 

この前提を押さえて4つのポイントを踏まえて対応しましょう。

 

週2回の配信を最低限とする

ブランド再生を狙う場合、週2回の配信が最低条件となります。内容はシンプルであっても量を増やす考え方を徹底しましょう。

 

配信停止率の基準を定める

メールの配信量を増やすと印象が悪くなると考えられるケースがあるものの、一般的にはメール送付のみで印象が悪くなることは考えにくいでしょう。一方で配信停止率が0.5%が平均値ですから、0.5%を超えた場合には内容や頻度・タイミングの見直しを行いましょう。

 

タイトル以外の内容は同様でも良い

配信するコンテンツが限られている場合はあくまでブランド再生が目的なので内容は同じで問題ありません。一方でタイトルは開封率の観点で変えることが重要であります。業界平均の開封率は20%ですから20%を切った場合はタイトルを工夫しましょう。

 

配信時間は11時がベスト

配信時間は11時が最も開封率が高いという調査結果が出ております。お昼休憩を見越して配信することが重要です。

 

以上、4点を踏まえるとメール配信の頻度・タイミングは以下のような設計が好ましいと言えます。週2回配信を原則のルールとし、毎週火曜日と金曜日の11時に配信します。前半の火曜日はイベント案内を配信し、金曜日は更新情報のご案内を行うといった流れですね。

 

 

以上、今回はポータルサイトからの来場・アポを増やすポイントについてお伝えいたしました。このような取り組みは、一度体制を作ってしまえば非常に成果が出やすい領域ですので、確実に対応を行っていきましょう。